火入れ・2

夕食の後、やちむんの里に行って来た。


読谷山窯は、上の方が燃えているところだった。
登り窯の下から燃やして、順々に上の窯を、横から火入れして燃やしていくのだ。




坂を下って北窯に行ってみた。
外では、働いている人たちが食事中。
「見学させてください」と入って行くと、先ほど火入れをしたばかりとのこと。
すると、親方らしき人が泡盛の一升瓶を抱えてやって来て、「今回の火入れは、ちょうど100回目でめでたいことだから、酒をやってくれ」と言ってくれた。
おちょこに泡盛をついでくれて、それを煌々と燃える火にかけて、その後おちょこを少しなめる。



「いい作品ができますように」と言いながらお酒をかけたら、火が喜んで「ありがとう、ありがとう」って踊ってた。
火も、生きてるんだね。



北窯は、小学校の体育館くらい大きい登り窯。
これから4日間燃やし続けるそうだ。
「どのくらい入ってるんですか?」と聞くと、「作った本人もわからねえや、ははははは」と笑っていた。

沖縄とはいえ、夜になると冷えるけど、火が燃えてとても温かくて、体だけじゃなく、気持ちも温かくなった。
戦争で人を殺す火はいやだけど、何かを生み出す火っていいなぁ。


外に出ると、夜空にひときわ大きなオリオン座が輝いていた。