みどりのくに・2
夕べは森の中に雨の音がしていたけど、朝起きたら、目の前に大きな山がどでーんとたっていた。
よーし、いい天気のうちに、噴火口に行くぞ!
電車で阿蘇駅に下りると、英語圏の人もけっこういて、いろんな国の人たちとバスで、中岳に出発。
大きな山々は一面緑色で、馬や牛が放牧されている。
ここの牛たちはいいねぇ。
の〜んびり広い草原を移動して、自由に食べて、牛らしい生き方だ。
バスを降りて、ロープウエイで噴火口まで。
歩いて坂を上ると、うわーーーー、すごい!
底には翠色の沼?があって、その脇からガスが吹き出てる。
だんだん見ているうちに、怖くなってきた。
山は生きていて、大きなその山にちょこんとのってる小さな私。
自然があまりにも大きいと、自分の存在が小さくて、怖い。
けど、地球に立ってるるんだー、と実感できる。
しばらく見学してたら、雨雲が。
ちょうど帰りのロープウエイに乗ったら、雨が降ってきて、あたり一面真っ白雲の中。
なんだかとっても不思議な感じ。
駅に着いたら、どしゃぶり。
しばらく駅のベンチで、雨の音楽を聴いてうとうと。
少しだけ弱くなったので、「せっかく来たし」と思って、傘をさして歩き出す。
途中、雨宿りしながら、阿蘇神社へ。
雨の中の神社も、いいものだなー。
‥‥、と思っていたら、雨があがってきた。
町のあちこちに水の湧き出ているところがあって、「神の泉」とか「文豪の泉」とか名前がついていて、ひしゃくが置いてあるから自由に飲める。
私は、「金脈の泉」の水が一番美味しかった。
金運アップするかな?
しばらく歩いていくと林が。
中へ入ると、古〜い木造の建物があって、緑が生い茂り、神々しい泉がある。
そこは昭和初期の頃、洋裁学校だったそうで、その建物を活かしてカフェになっているのだ。
『Tien Tien』というカフェで食事。
初めて来たのに、なんだかとっても懐かしい感じ。
お店の中は、フランスからのアンティーク雑貨が飾られ、開け放たれた窓からは、水水しい緑が美しくて、違う国に来たみたい。
ココナツカレーのセットを注文。
とうもろこしとトマトの冷たいスープ。
二つの優しい味。
オーガニックのココナツを使って煮込んだカレーは、深味があって、素揚げした野菜の甘いこと。
最後にソイカフェオレを飲みながら、お店の人とゆんたくひんたく。
あまりにも気持ちのいい場所で、ついつい長居をしてしまった。
また行きたいな。
とても惹かれて訪れた阿蘇。
カルデラ。
いつか学校の社会科で習った気がするけど、実際に行ってみてよく解った。
頭で解ったのではなくて、体で解った。
大地が噴火して山ができて、中心が崩れて、崩れてへこんだその中にまたまた噴火して山ができて、その外側の山と中の山の間に人が暮らしている。
すごいよ、でーじすごい!
う〜ん、いくつになっても知らないことがいっぱいあって、行ってみないとわからないね。
阿蘇は、とても強いエネルギーだったけど、深くて優しい強い愛のエネルギー。
3日いただけで、体がどんどん軽くなっていくのを感じた。
そして、阿蘇はみどりのくに。
稲穂の黄緑と、山の森の深緑と草原のあざやかな緑。
緑の美しいくにでした。
ありがとう。
また行きたいな。